ファンケル ファンケルニュースレターVol.23無添加の新たな可能性を求めてファンケル・進化する無添加サイエンス“安心・安全研究”から“ストレスフリー”による素肌美の追求、そして生涯にわたって素肌美を持続させる“アンチストレス”研究へ
2012-01-13
無添加の新たな可能性を求めて
ファンケル・進化する無添加サイエンス
“安心・安全研究”から“ストレスフリー”による素肌美の追求、
そして生涯にわたって素肌美を持続させる“アンチストレス”研究へ
肌に必要のないものは一切使用しない。敏感肌の人でも肌トラブルが起きない安心・安全な化粧品を、との想いから創業したファンケルは今、長年培ってきた無添加に関する研究の成果をベースに、一歩進んで積極的に美を創り出すための研究へと進化を続けています。皮膚アレルギーを起こす可能性のある成分を使用しないための“安心・安全”の追求から、肌ストレス(刺激)を与えずに美を創り出す“ストレスフリー”という考えの中で、肌ストレスを与えない、そして肌にストレスとなる成分を入れないために、ストレスフリーな有効成分の独自開発による素肌美の追求へと無添加は進化。そして今、肌ダメージを排除しながら美しさを引き出すという、肌ストレスに対する“アンチストレス”研究によって、肌本来の機能を最大限に活かし、生涯にわたって素肌美を持続させるための研究へと、ファンケルの無添加は進化し続けています。
そこで今回は、ファンケルの無添加研究の進化と、これからの化粧品研究の中心課題となっていくアンチストレス研究の現在について、ファンケルの無添加研究に携わり進化させてきた、ファンケル総合研究所・安全性品質研究センターの松熊祥子センター長の話を中心にご紹介します。
創業期:安心・安全研究 【安心・安全を担保し、信頼を得るための無添加研究】
敏感肌の方も安心して使える無添加な化粧品を。独自の「FSS基準」を設定。
松熊:「創業当初の“無添加”とは、当時、アレルギーを起こす可能性があるとしてパッケージへの表示が義務付けられていた「表示指定成分」を一切使わないという意味でした。しかしその後、この制度が廃止されたことにより、“無添加”表示が安心安全の直接的な訴求要素にならなくなったことと、ファンケルの無添加化粧品の出発点である“敏感肌の方にも本当に安心して使っていただきたい”という想いから、ファンケル独自の安全性評価基準「FSS」を設け、安全品質を保証してきました(図1)。FSSでは、防腐剤、殺菌剤などアレルギーを起こす可能性が考えられる成分を使用しないという原料基準だけでなく、さらに、この基準をクリアする原材料でも、実際に肌に負担を感じないかをチェックし、敏感肌の人にも安心してお使いいただけるかどうかのテストをクリアして、初めて製品に使用することができるのです。研究の立場で、徹底的に安全性を担保するよう努めました。」
【創業期~研究発展のきっかけ】
安心・安全な化粧品開発の理念を守りつつ、積極的な美肌アプローチへの研究を進めた経緯には、研究員が実験にとどまらず、お客様の生の声を積極的に聞くことで、インスピレーションを得たことも大きく関係しています。
松熊:「『“安心・安全なファンケルの無添加”ってどういうブランドイメージ?』『お客様はファンケルに何を求めているの?』という疑問を解決するため、私たちはお客様イベントに積極的に参加したり、アンケートを取らせていただいたりと、お客様ご自身の実感コメントにも積極的に耳を傾けました。その中で、“ファンケル製品を長く使っていて肌トラブルが起きなくなくなった”というだけでなく、“肌がきれいになったと言われた”と話す方が多くいらっしゃったのです。それで、アレルギーなどの肌トラブルに対応することが出発点だったファンケルの無添加化粧品に、それだけではない何かがあると思ったのです。」
発展期:ストレスフリー研究 【無添加だからこそ素肌美を育むことができることを実証】
ストレスとなる成分を入れないだけでなく、ストレスを与えないための機能成分を独自開発へ
松熊:「私たちは、有効性の高い成分の選定や独自開発にも力を入れてきましたが、様々な成分の安全性評価をする中で、肌に良いはずの化粧品の成分でも、皮膚への刺激性が高い成分や、細胞内のDNAに傷を付けてしまう成分がある事を確認していました。女性は、毎日化粧液や乳液、クリームを朝から夜までずっとつけていますから、使うものを選ぶ際、有効成分や機能性で選ぶだけではなく、肌にストレスを与えず、効果のある化粧品を使っていただきたいと思い、これまで培ってきた無添加の強みを、どのように進化させていくかを考え、ストレスフリーによる皮膚機能研究(無添加サイエンス)へと研究を進めました。」
肌老化は、環境から受ける様々なストレスにより皮膚細胞のDNAが傷つくことで起こります。もともと、ヒトの細胞には、傷ついたDNAを修復する力が備わっていますが、その修復力が年齢とともに徐々に弱まることが老化につながるのです。ファンケルは、DNAにダメージをもたらすようなどんな微細な刺激も肌に与えないという考え方から、肌ストレスフリーの無添加によって素肌美の実現を目指し、無添加の優位性の実証やストレスフリーな原料開発を推進してきました。同じ美肌のための成分なら、効果は高いけれど皮膚に刺激を感じる可能性のある成分ではなく、皮膚に刺激を与えず、かつ効果が高い成分を開発しようと、“浸透型シリビン”のような低刺激で高機能な抗シワ成分や、肌に必要なうるおい成分はしっかり残す洗浄剤の開発を実現させました。
こうして、“やさしいだけの無添加”にとどまることなく、“より積極的に美を創り出すための無添加”を実現するための研究へと進んでいったのです。
【発展期~さらなる無添加研究進化のきっかけ】
肌へのストレスは、紫外線や乾燥、強くこすったりしたときに受ける物理的な刺激など、自分で気付くことができるもの(気付く肌ストレス)と、普段使っている化粧品に含まれる添加物やアレルギーの可能性のある成分や炎症を起こす可能性がある成分などの、気付かないもの(気付かない肌ストレス)とに大別できます(図3)。
気付く肌ストレスは、UVケア用品の使用や保湿対策など一般的な化粧品でケアできますが、肌の内部に蓄積されている気付かない肌ストレスに対しては、肌がどのようなダメージを受けているのかの測定が難しいのと同様に、それらをケアする方法を明確にするのも困難です。
現在:無添加研究の進化 【気付かないうちに蓄積する、肌ストレスは除去できるか?】
積極的に加齢に立ち向かい、もっと美しくなるための無添加へ
そこでファンケルでは、細胞や三次元皮膚モデルを使い、気付かない肌ストレスによる肌ダメージを視覚的に確認する手法を開発し、ユーザーへの情報提供を目指すとともに、アンチストレス研究の成果へとつなげようとしています。
具体的には、ストレスを受けると皮膚内で起こるDNAダメージに応じて増加するタンパク質を測定する技術の開発により、皮膚内のストレスの大小を評価することで、積極的に肌老化の原因となるストレスを除去しようとするものです。刺激により増加することが知られているタンパク質の一種であるHSP27を三次元皮膚モデルや皮膚の角層を採取して測定し、評価を進めていますが(図4)、個人個人の差を見ることで、老化リスクの予測が可能になると考えています。
松熊:「実際の皮膚のDNAダメージを見る手法はなかなか存在しないので、そのダメージを素早くキャッチして増加するHSP27を通してDNAダメージを測っています。現在は、たくさんの方からデータを取って、どんな人がHSP値が高く、どんな人が低いのかを比較しているところです。」
今後、多くの方々からデータを集めることにより、個々の肌によって異なるストレスへの反応の違いの解明が進めば、個人の老化リスクを予測できるようになることも期待できます。
松熊:「皮膚が乾燥しているとか、キメが乱れたなどを確認するには、これまでは皮膚の外側からの測定がおもな手段でした。角層のタンパクの測定により、皮膚の内部に起っていることを皮膚の外から知ることができれば、シワやしみなど、肌悩みとして表面にあらわれる前に、もっとケアできる画期的な時代が来ると思います。」
抗老化成分の探索、すなわち、DNAダメージを抑制する成分の研究を進める中で、ファンケルはDNAダメージに応答して増加するHSP27に着目し、さらに研究を進めています。その中で、高い抗酸化効果を示すアンチエイジング成分として特に注目しているのが、ファンケルが開発し、既に化粧品に使用しているスイートピー花エキスなどに多く含まれるマルビジンという成分です。
このマルビジンを高含有する成分が、紫外線など様々な刺激によって皮膚内に発生するDNAダメージを抑制し、同時にHSP27を測定すると、DNAダメージの抑制に連動してHSP27の過剰な発生が抑制されていることが分わかりました(図5)。
もう一つの例は、トウキンセンカエキスのアンチストレス作用です。皮膚が紫外線や化学物質などのストレスを受けたときに皮膚内で分泌されるMIFというたんぱく質は、皮膚の表皮細胞を介してメラノサイトを活性化させ、メラニン色素の合成を促進させてシミの原因をつくります。 このMIFは、紫外線などの強いストレスで増加するのはもちろん、化粧品中に含まれる代表的な防腐剤、パラベンによっても分泌が促され、メラニンを産生します(図6)。
ファンケルは、MIFの分泌を抑制することで、刺激によって引き起こされるメラノサイトの活性化が止まることを明らかにし、MIFの分泌を抑制する成分としてトウキンセンカエキスを見出しました。(特許出願中)
また、防腐剤など正常な肌の働きを阻害する恐れのある成分は、美容成分の効果も低減させる例が確認されています。こうした研究の積み重ねにより、無添加・ストレスフリーの有効性を再確認した上で、さらに環境による肌ストレスを積極的に除去し、肌が本来持っている、美しくなる力を発揮させる化粧品を開発していくのが、これからのファンケルの目標と言えるのです。
創業以来続けてきたファンケルの無添加研究は、大きな転換点に来ています。
トラブルを起こさないための無添加から、積極的に加齢に立ち向かい、もっと美しくなるための無添加へ。さらに大きく成長して生まれ変わるこれからのファンケルにご期待ください。